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その16(りらく2012年6月号)

アウトドア派「税理士」大藤正樹のひとりごと

川崎の道路沿いのワラビ山間部に積もっていた雪が溶け、木々が一斉に芽吹く頃、山の恵み、山菜採りの季節到来です。GW明けの日曜日、私が住んでいる太白区の隣の川崎町へ渓流釣りに行った帰り、道端にワラビが出ているのを見つけ、早速何本かいただいてきました。

初ワラビの収穫ワラビはそれほど山奥に行かなくても結構道端に出ています。地面から出てきたばかりの柔らかいものを手で折って採るのですが、ポキッと折れる感触がたまりません。ワラビはどこにでも出ているわけではありませんが、慣れてくると出そうな場所がわかるようになります。7月位まで採れるのでこれからが楽しみです。

快晴の鳥海山また、先日はテレマークスキーの仲間と鳥海山へ行ってきました。リーダーは日頃お世話になっているテレマークスキーのインストラクターのWさんです。Wさんは、シーズン中は泉ヶ岳のスプリングバレースキー場でテレマークスキーのインストラクターをやっている方で、その生徒さんたちと計5名で鳥海山を滑ってきました。

鳥海山のコシアブラスキーの後は、車で麓まで下りて山菜採りです。鳥海山は裾野が広く山菜の宝庫です。Wさんとっておきの場所でタラの芽、コシアブラ、コゴミなど山の幸を皆で摘んでいきます。人間にはもともと狩猟本能があるようで、ひとたび山菜採りモードになると眼はひたすら山菜の芽を追いかけます。熊と遭遇しないよう時々大きな声を出しながら、藪の中を夢中になって探し回るのです。

その場で天ぷらに採れた山菜は、ランチに丁度良い場所を見つけてその場で天ぷらにして皆でいただきました。揚げたての山菜は微妙な風味と食感があり最高です。私は、残った山菜をお土産に持ち帰り、晩ご飯でまた天ぷらにして二度楽しみました。しばらくは、スキーや渓流釣りと山菜採りを組み合わせた幸せなアウトドアライフが続きそうです。


話は変わって、税金の話です。今国会で「社会保障と税の一体改革」法案というものが論議されているのをご存知でしょうか? 少子高齢化社会の到来で今後年金や医療費の負担がますます増加することが予想され、その財源を確保するために消費税の税率を10%まで引き上げようというものですが、実は相続税の課税強化の法案もその中に含まれています。この法案が今国会ですんなり通るかどうかは定かではありませんが、場合によっては、相続税の改正案だけ可決される可能性も無いとはいえません。

この相続税の課税強化の件は、以前から論議されてきた問題で、私もこのコーナーで昨年ご紹介しました。課税強化の内容は、相続税の基礎控除額の引き下げがその柱です。相続税は、相続財産のうち一定額までは課税しないという仕組みになっています。これを「遺産に係る基礎控除額」というのですが、現在の規定では一回の相続で、5千万円に相続人1人当たり1千万円を加算した金額となっています。改正案では、3千万円に相続人1人当たり6百万円を加算した金額に引き下げられる内容となっています。
例えば、夫が亡くなった場合で、妻と子供2人がいる場合は、相続人は妻と子供2人の計3人ですので、現在の規定による基礎控除額は、5千万円+1千万円×3人=8千万円となります。これが、改正案では3千万円+6百万円×3人=4千8百万円となっています。

もっとも、相続税の基礎控除額を超えていても、遺産の全てを配偶者が相続した場合、配偶者の方には別途最低1億6千万円の非課税枠がありますので相続税の基礎控除額を超えても課税されることは無いのですが、配偶者が既に亡くなっている場合や配偶者以外の方が遺産の全部または一部を相続する場合は、今後相続税の負担が出てくるケースが以前よりも増えることが予想されます。次回はその対応策をご紹介してみたいと思います。

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