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その20(りらく2012年10月号)

アウトドア派「税理士」大藤正樹のひとりごと

コスモス街道を走る

最近ロードレーサーやクロスバイクなど、スポーティな自転車に乗っている方をよく見かけます。また、郊外でもソロやグループでツーリングしている方をよく見かけるようになりました。根白石から泉ヶ岳に通じる山岳道路は以前から自転車乗りのヒルクライムのメッカとなっています。休日ともなると沢山のローディ達が坂道を登っていくのを見ることができます。

岩沼海岸沿いの直線道路(震災前)

私も自転車が好きで、小学生の頃から友達とよくいろいろな所へサイクリングに出かけました。それが高じて、学生の頃は夏休みを利用してテントや炊事道具を自転車にくくりつけ、東北の各地をキャンプツーリングしたり、時にはその頃住んでいた東京のアパートから実家のある閖上まで、ノンストップランと称して一昼夜走り続けたり、はたまた笹谷峠から二口峠まで自転車を担いで縦走したりと、様々な楽しみ方を経験してきました。

激坂を登る

自転車の魅力は、何といっても自分の体力だけで山坂を登り、平地では風を感じながらハイスピードで街道や郊外の曲がりくねったワインディングロードを走りぬける爽快感です。自転車で急な坂を登るのは苦しいだけで何がそんなに楽しいのかとよく人から聞かれますが、全身を使ってペダルを踏んで坂を登る楽しさは、実際やってみなければなかなか分かってもらえない世界です。この魅力に取り憑かれると蔵王エコーラインや乗鞍岳など激坂の連続でかつ長い登りにも挑戦したくなるから不思議です。私もこれまで愛車と共に越えてきた峠や山は数え切れません。

仲間とのファストラン

また、数人でチームを組んで先頭交代しながら平均時速40キロ近いスピードを維持して走る高速ランも自転車ならではの快感です。これをファストランともいいますが、仲間同士息がぴったり合って集団でファストランできるようになると有名なツールドフランスのチームの一員になったような気分が味わえます。これはソロ(単独走行)では味わえない魅力です。

ところで最近自転車乗りのマナーにも注目が集まっており、交通ルールを守るのは当然の事として、歩行者やドライバーに迷惑をかけない、周りに甘えないジェントルな乗り方が望まれます。自転車は公道を走るスポーツなので、歩行者やドライバーとうまく棲み分けていく必要があると思っています。このところ自転車と歩行者のトラブルの例を耳にすることが多くなったような気がします。マナーの良いライダーが増えればスポーツバイシクルに対する社会からの理解も深まることでしょう。

爽やかな秋空の下、交通マナーを守って皆さんもスポーツバイシクルを楽しみませんか?


話は変わって、税金の話です。子供に財産をあげないで現金を貸し付け、自分が亡くなったらそれを子供に相続させるのはどうなのかと相談されることがあります。例えば、そのお子さんが新たに自宅を新築される場合等です。住宅取得資金に関しては、住宅取得資金の贈与の特例や精算課税の特例等、一定額までは贈与税が課税されないようになっているのですが、諸般の事情で贈与はせずに親から子供に資金を貸し付けるというケースもあるようです。この場合、いわゆる「ある時払いの催促なし」の契約は、形式上はお金の貸し借りであっても、実質上は贈与として取り扱われる可能性があるので注意が必要です。

その対策としては、先ずは口約束ではなく借用証や金銭消費貸借契約書などきちんと契約内容を書面にしておくことが大切です。口約束でも契約は成立するのですが、第三者(他の相続人や税務署など)に契約内容が明示できないと何かとトラブルのもとになる可能性があります。次回は、その場合の金銭消費貸借契約書の記載の仕方など、少し詳しくお話しすることにします。

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