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その67(りらく2016年9月号)
ウツボグサ

 まだ梅雨明け前の7月中旬の日曜日。月山付近の天気予報は概ね晴れとのことで、また、スキーを担いで行ってみました。

 月山は、スキーで何度も訪れていますが、この梅雨の時期は格別です。山野草の花々が多数咲き誇る絶好の季節だからです。しかし、梅雨時だけあって、なかなかお天気には恵まれません。特に私のように仕事を持っている人間にとっては、梅雨の晴れ間と休日がうまく一致する日はとても貴重です。幸い、今回は予報通り山形道の寒河江付近から、頂上付近に未だ残雪を頂く月山がくっきりと見え、期待に胸が膨らみます。

チングルマの群生 月山の登山口である姥沢からリフトに乗り、時間を稼ぎます。リフトを降り、そこからスキーを担いでいよいよ頂上を目指します。登山道は、私と同じようにこの時期の山野草を見ようと多数の登山者が訪れていて、列を成すほどの混雑振りです。
頂上直下の牛首と呼ばれる辺りは、例年ですと未だこの時期は雪渓が残っており、夏スキーを楽しむことができるのですが、今年は積雪が少なかったので、もうほとんど雪は残っていません。それでも、何人かのスノーボーダーやスキーヤーが限られた斜面を名残惜しそうに滑っていました。今日はそれを横目に、頂上を目指します。

ミヤマウスユキソウ 牛首を過ぎ、勾配が急になった辺りから花々が多くなってきます。ひときわ紫色が鮮やかなウツボグサ、薄紫のハクサンフウロ等。ニッコウキスゲも見頃になっています。途中鍛冶小屋跡と呼ばれる場所で一息入れると、頂上まであとわずかの登りです。

雲海と万年雪 これらの可憐な花々をカメラに収めながら更に下っていくと、左手に大きな雪渓が見えてきました。「万年雪」雪渓です。前にもご紹介した大雪城の名残で、以前は越年することもあったそうです。今年は積雪が少ないといわれていますが、それでもスキーをするには充分な広さの雪渓が未だ残っていました。標高1984メートルの月山の頂を越えて来た甲斐があったというものです。雲海を下に眺め、夏スキーと様々な山野草に心を癒される、梅雨の晴れ間の一日となりました。


 前回まで、空き家を売却した場合の所得税の特例についてお話ししてきました。空き家問題が取り沙汰される昨今ですが、今後は生前に空き家を売却する方も多くなるものと予想されます。
ところで、空き家を売却して得た売却代金はどうすればよいのでしょうか? 当然のことながら、その売却代金は売主のものです。高額の売却代金が売主の手許に残ることになります。売主が高齢者である場合、その後認知症や循環器系の病気により預貯金の解約や預け入れをご自分の意思でできかねる状況になると、その方がお亡くなりになるまで原則として一切預貯金の出し入れができなくなってしまいます。最近このようなご相談が多くなってきました。 次回は、高齢者が保有する預貯金等の生前対策についてお話ししてみたいと思います。

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